名古屋市天白区の小児歯科専門医がいる歯医者さん

学生時代

失敗も、今の自分に繋がっています

SCHOOL LIFE

私の父は歯医者ではありません。今風にかっこよく言えば人形職人でした。まさか将来、自分が歯医者になるなんて思ってもいませんでした。周りの方の援助によって、私立の歯学部に進学することになり、人生の転機が訪れました。

先日、今年高校受験をする中学三年の娘さんと、こんなお話をしていました。
「せんせいはね。親友と受験した公立高校にせんせいだけすべちゃったんだよ。んでね。私立の高校へ通うことになったんだよ。そりゃあ悲しかったよ。受かると思っていたから」。と、お話していました。「でもね。その高校の上には歯学部があって、歯医者さんになるきっかけになったんだよ。もし、公立高校に受かっていたら、今ここに、せんせいはいなかったと思うよ」。

人生、七転び八起。受験に失敗したことが、今に繋がりました。先にも書いたように、私の親は歯医者ではなかったので、開業しようなんて思ってもいませんでした。身体に障がいのある叔母が、愛知県の重度身体障がい者施設春日井コロニーの「こばと学園」にお世話になっていたことから、県職の歯医者さんになろうと思いを強くしていました。
しかしながら、人生はそんなに甘いものではありませんでした。
「新卒で一年目の若造が全身疾患を持った患者さんを診るなんて無理」。「もっと勉強してからでないとあなたには無理」。と言われ、思いもしなかった名市大歯科口腔外科にお世話になることになってしまいました。もちろん無給の研修医として入局です。

勤務医時代

小児歯科への入り口、そして3人の恩師との出会い

AS A DENTIST

私の家はそんなに裕福ではなかったので、うちにもお金を入れないといけない。
そこで週3日、近隣の小児歯科に非常勤で勤務したのが、今日ある小児歯科への入口だったのかもしれません。
忘れもしない、初任給14万5千円を頂きました。嬉しかったですね。初給料で、両親に立山黒部アルペンルートの一泊旅行をプレゼントしたことが、昨日のことのように思い起こされます。

「卒後、3年間はいい意味で遊んでみたら」。と助言を頂いた当時小児歯科の医局に見えたN先生。仙台の小児歯科学会の帰りの飛行機の中で「そんなに回り道せずに、好きなことをやってみたら」。と小児歯科に私を導いて下さったK先生。そして、公私ともにお世話になり、岡山には足を向けて寝られないO先輩。
三人の先生に巡り合えたことが、今の私の礎になっていると思います。
この三人の先生の誰か一人でも欠けていたら、現在の私はなかったと思います。卒後間もない頃、O先生から「ただ、歯を削って詰めるだけの歯医者にはなるな。」と言われたことは今も忘れません。

これから

周りの人たちに支えられて

FOR THE FUTURE

今、還暦を過ぎ、同じ仕事を息子と一緒に出来るささやかな幸せを感じながら、穏やかに仕事をしたいと願っています。
来院して来る子ども達といっぱいお話をしながら、笑いながら楽しく仕事をしていたK先生に、やっとこの歳になって近づけたかなと思っています。
歯科保健指導で著名なO先生のように「難しいこと、専門的なこと」を容易な言葉で、より具体的に、よりわかりやすく親御さんにお話しできる小児歯科医として、もう少し仕事を続けようと思っています。
「歯医者さんらしくない歯医者さん」を目指して、患者さんから、「やっぱり、ほりえさんじゃないと、駄目なんです。」と頼ってくださる親御さんたち、こどもたちの笑顔のために、もう少し仕事を続けようと、気持ちを新たにしているところです。

高校時代

父の背中を追って歯科医師を志す

HIGH SCHOOL

高校は名古屋市立向陽高校に入学しました。
ほとんど毎日部活漬けの日々を送りながら、3年生ではサッカー部のキャプテンを務めさせていただきました。
責任が大きくプレッシャーのかかる役職でしたが、今となって振り返ってみると貴重な経験となりました。部活の引退後は、進路を考えるのですが、父の背中を間近で見るうちに歯科医師という将来像を抱くことができ、歯学部を受験することを決意しました。

大学時代

文武両道を貫いた4年間

COLLAGE LIFE

愛知学院大学歯学部に入学後、大学でもサッカー部に入部しました。
部活に入るとたくさんの同期の友人、先輩ができ、歯科医師となった今でも勉強会や、フットサルなどで交流が続いています。
大学時代は部活も勉強も悔いを残したくないという思いもありましたので、毎日必死に過ごしました。デンタル（歯学部体育大会）に出場するため6年生の夏まで部活を続けながら、勉強も頑張った結果、4年間特待生として認められ、文武両道を貫くことができました。

勤務医時代

勤務医として培った歯科治療の経験

AS A DENTIST

年目は岡崎のシバタ歯科という大きな開業医のもとで一般歯科治療についての勉強をしました。入れ歯や、被せ物、歯周治療に携わりながら歯科全般の治療を学びました。また、提携している名古屋大学の口腔外科に研修に行き、全身管理や親知らずの抜歯について学びました。
しかし治すという歯科治療の限界を感じ、それより前にできることがあるのではないかと考え、悪くなったものを治す診療から、悪くなる前に守り育てる診療の小児歯科、矯正歯科に惹かれるようになりました。
そこで父の医院を息子として継承するため大きく舵を切り、きらめきデンタルクリニックという小児矯正専門歯科医院に勤務することを決めました。
きらめきデンタルクリニックは東海市で小児の虫歯治療やマウスピース矯正を中心に診療している大型の小児・矯正専門歯科医院です。そこで小児の虫歯治療の基本から矯正治療まで多くのことを学びました。理事長の竹内先生は勉強熱心かつ野心家であり、小児・矯正治療の基礎から社会人医療人としての在り方、姿勢まで、本当にたくさんのことを学ばせてもらいました。心から感謝しています。

父と歩む継承

感謝の気持ちと共に歩む成長の日々

INHERITANCE

そして、５年という研修を経て、ほりえこども歯科クリニックに帰ることになりました。
始めは全部自分がいい方向に変えてやるぞ！と強い決心をもって帰ったつもりが、日々の診療を通して自分の経験の少なさ、考えの未熟さ、自分の甘さを痛感しました。
私は医療人として、社会人として、そして人として、まだまだ学ぶべきことがたくさんある。このほりえこども歯科クリニックという歯科医院を通じて人間として成長したいとこころから思いました。
現在は天白区、緑区の多くの子どもたちを笑顔にするため院長である父と２人で診療をしております。時に大変なこともありますが、一緒に働いてくれているスタッフ、足しげく通ってくれている子どもたち、そしてこの素晴らしい病院を作ってくれた院長である父に感謝をしながら日々診療に励んでおります。